「奥 林 道」(おくりんどう)
 暦の上ではすでに春にはいり、麓の村では花もいつのまにか散ってしまった。しかし
ながら山頂では所々に残雪が見られ、吹く風も春風とはど遠いものがある。一面の根
曲竹の中に点在する白樺の芽吹きもようやく始まろうとしている早春の景である。