「親 不 知」(おやしらず)
 芭蕉が門人曾良を連れて、奥の細道の旅へ出立したのは元禄二年春三月二十七日
のことである。日光道中、奥州道中と進み、酒田を出て越後の地に足を踏み入れ、親
不知の難所を越えて越中の国、市振の関に至ったのは、夏も近い七月十二日の事で
あった。